日本の反省―「豊かさ」は終わったか / 飯田 経夫

おそらく日本の大学教育は、いまや世界最低だろう。
私たち年長者は、躾を完全に間違えて、とんでもない若者しか育てることが出来なかったのだ。

不況で深刻な深手を負ったのは、金融業だった。

バブル経済の影響で、好況がいつまでつづくかの錯覚が生じ、それに影響されて過剰投資が行われた
ため、その反動で、不況の底が必要以上に深くなった面は、たしかにあるだろう。

「日本的経営」の根本精神とは、「人間主義」と「平等主義」

景気が悪いときには、
①財政支出を増やす
②減税をする
③金融を緩和する

景気の生きすぎを抑えようとするときには、
1財政支出を減らす
2増税をする
3金融を引き締める

①②は、そうした選挙民によって必ず歓迎され、1、2は彼らによって必ず忌避される。

積極的に是認することにあった。
ケインズ主義以前は、「安い政府」すなわち財政規模が小さいことと、
「均衡財政」つまり財政赤字ゼロとが、財政運営の鉄則とされていたのである。

レーガノミックス

赤字貿易の垂れ流しのために、ドルの価格は暴落の一途をたどった。
国内需要-国内生産=輸入-輸出=貿易赤字(正の時)/貿易黒字(負の時)

②式から明らかなとおり、イ国内需要が大きすぎるためか、ロ国内生産が小さすぎるためか、
ハその両方か-のうち、どれかであろう。
なお、イの過大需要が起こるのは、財政赤字とか過剰消費(過小貯蓄)などのため 「供給力」不足の反映
過小貯蓄(過剰消費)の結果

それではバブルは、いったいどのようにして発生したのか。
言うまでもなくバブルの根源にある。
ダブダブにダブついたカネは、言うまでもなく株式がらみ・土地がらみの貸付に向けられた。
それは、株価・地価の値上がりが、永遠につづくにちがいないという判断ミス・錯覚・集団的狂気
にもとづいていた。

輸入=α×GNP
なおαは、ふつう「輸入依存度」
Xドルだけ輸入を増大させなければならず、増加分を△で表わすと、
△輸入=Xでなければならない。
それではそのためには、GNPをどのくらい増加させなければならないか。
それを△GNPとし、もし①式が増加分についても成り立つとすると、

△輸入=α×△GNP
で、ここに上式を代入すると、
X=α×△GNP
だから、
△GNP=X÷α

「内需拡大」を実行して、それをやりすぎた結果、おそるべきバブルを引き起こしてしまった。

一般に第三次産業は製造業より低所得である。
その他一般従業員との所得格差は、非常に大きい。
争いが多発し、それがただちに訴訟・裁判へとエスカレートする様子は、どんなに好意的に見ても
「よき社会」とは言えない。
「悪しきアメリカニズム」
学問とは、もっとゆったりしたもの

 

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