洗脳原論 / 苫米地英人

洗脳とは

洗脳という仮想現実の世界。主観的には、うっとりする夢想空間を魂が漂流しているような状態である。同時に、客観的には、緻密に計算された虚構の世界に閉じこめるれた状態である。

洗脳の本質

洗脳とは、われわれの神経レべルでの情報処理・信号処理の段階に、何らかの介入的な操作を加えることによって、その人の思考、行動、感情を、思うままに制御しようとすることである。

洗脳のレベル

基本的なテクニックは二種類ある。ひとつは本人に意識された状態で行なわれる場合、もうひとつは気づかれないうちに行なわれる場合である。一部で、前者の意識されているほうが「洗脳」で、後者の無意識下のものは「マインド・コントロール」とする定義がなされている。

変性意識と神秘体験

洗脳のメカニズムには、深度だけではなく、施された刺激の種類も重要な要因となる。LSDといった薬物刺激、言語的な刺激情報・抽象思考を利用した言語誘導による催眠、過呼吸などの呼吸法、肉体的な運動などがあげられる。

至福体験とトリガー

人間にとっては電気よりも光が重要なファクターとなる。一般的に人間は太古から闇を恐れ、光を崇めていたとされる。

洗脳の段階

体感的条件づけ

洗脳のステップーは、迷信や因習などで定義される可能性世界の命題を利用して、この可能性世界の命題が、ホメオスタシスのフィードバック関係の介在によって、物理的な現実世界に存在している心と体に影響を与えるメカニズムを構築することからはじまる。

臨場感の強化

これが洗脳のステップ2に進むと、可能性世界の臨場感が、現実世界の臨場感より強くなる。現実世界の臨場感がも
っと薄れる。

アンカーの埋めこみ

ステップ3では、ステップ2の状態において、さらにイカリであるアンカーが埋めこまれる。アンカーの埋めこみは、前にも述べたように、トリガーすなわち引き金によって、あらかじめ理めこんでおいた臨場感体験を即座に再現するために行なわれる。

永遠の洗脳サイクル

洗脳の最終段階であるステップ4は、醒めない変性意識サイクルのはてしない循環に意識がはまっていて、抜ひだそうとしても、ホメオスタシスに連結した鎖によって引き戻され、さらにその鎖に以前ょりも強くがんじがらめにされる。

教育は洗脳ではない

私が問題にしている洗脳は、まずグルがいて、個人がいる。そこに生じる関係において、グルは神秘体験を感じるほどに絶対的な存在で神格的な存在であるという意識状態を被術者に作りあげ、意のままにコントロールしてしまうレべルのものを指す。

 

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